今おもしろい芸人はエル・カブキです。 誰がわかんだよ!!
2013年のゴットタンの「この若手知ってんのか!?」という企画の中で今一番トガっている芸人として紹介されたのをきっかけに貪るようにyoutube(公式)で漫才を見まくった。漫才の内容はプロレス、政治、漫画、芸能ゴシップと多岐にわたる。しかもマニアック。けれど「誰がわかんだよ!!」というツッコミが、観客の「しらねーよw」という気持ちを代弁してくれる。これが気持ちいい。逆にネタを知っていたとしても「そんなこと俺以外だれもしらねーよww」という気持ちを代弁してくれる。ネタを知っていても知らなくても楽しめる。だから何回みても飽きない。
水曜日のダウンタウン、地下クイズ王のようにマニアックなところを突くバラエティが増えている中で、エル・カブキの漫才を是非M-1の決勝戦で観たい。
嘘とホントと動物とPart2 映画「FAKE」感想
ついさっきユーロスペースにてFAKE観てきました。多少のネタバレを含みますので気をつけてください。
いやー面白かったよ。何が嘘かホントか佐村河内氏は信用できるか?の前に、単純に映画として面白い。佐村河内氏と新垣氏の対比、日本の番組制作者と英のジャーナリストの対比みたいに観客がわかりやすいところから始めて徐々にどれ(誰)が真実わからなくなっていく。これだけでワクワクするよね。
でも
見終わった人が語り合いたいって言うのが不思議。あんなん見せられたら自分の言葉が一番信用できないよ。まず、疑うのは自分のことからだよね。
ワイドショーの露骨なバッシングのシーンを見て思い出したもん。こんな事あったなーって、殆ど忘れてたからね。佐村河内氏のこと。でも、みんなそうなんじゃないかなー。俺なんかさっきまで今年(2016年)は芸能ニュース盛りだくさんだよねー。とか言ってるからね。ゴーストライター騒動が何年前に起こったかすら忘れてる。
簡単に忘れることができる人間だけが、ワイドショー観て笑えるんだろうね。俺も笑えてたもん。
この話の問題は佐村河内氏の耳が聞こえてたか、作曲をしていたかって話から広げて考えないとダメだよね。もっと普遍的なこと。信じる事とか本当な事ってなにかとかね。
監督には自分を省みる機会を与えてくれた事に感謝します。信念もって生きます。
怖いなと思うのはバラエティ番組製作者が佐村河内氏に出演願いをするところだけ切り取られてマスゴミとかいって炎上すること。おそらく全部通して観れば自分にも少しの非があると気づけれど、あそこだけ切り取ると「マスコミが全て悪い」みたいな言い方をする奴がでてくる。それは避けたい。
先日の投稿と題名がかぶったのは偶然です。
あと、観てて思ったのはRHYMESTERさんのThe Choice Is Yoursですね。
嘘とホントと動物と 『アンチセックスフレンド募集ビデオ 劇場版』(1994年/56分/V&Rプランニング) 『わくわく不倫講座』(1995年/99分/DV/V&Rプランニング) 『プライバシーゼロ』(2000年/78分/HDV/h.m.p) 平野勝之オールナイト
6月4日、ロフトプラスワンで開催された平野勝之オールナイト
『アンチセックスフレンド募集ビデオ 劇場版』(1994年/56分/V&Rプランニング)
『わくわく不倫講座』(1995年/99分/DV/V&Rプランニング)
の三本の感想を書いていきます。といっても最後のプライバシーゼロは半分くらい寝てしまったので省略。
「アンチセックスフレンド募集ビデオ(以下アンチ)」と「わくわく不倫講座(以下わくわく)」は時系列的につながっている作品です。
簡単に説明すると、アンチでは平野監督が両親に婚約者がいると説明しておいて浜松の実家にAVギャルである志方まみと一緒に行って、両親に向かって
実はセックスフレンドでしたー!
実はAV監督してますー!
と暴露して自身が怒られるところを撮ろうとした作品です。
その続編である「わくわく」では前作で親に迷惑かけちゃった平野監督が"本当に"結婚するところから始まります。しかし、前作をきっかけに志方まみとの関係が深くなり、愛人関係になります。志方まみとの不倫を撮って、その後、彼女が監督の前から姿を消すというのがこの作品です。
だいたいこんな内容なのですが、これはねぇすごいよ。
特にわくわくのラストで失踪した彼女を2006年、2016年の未来の姿を想像で作って登場させるって場内からえーって声聞こえてたもん。しかも2016年のところは今日のために付け加えたのかな??みたいな話をしてる人もいたからね。実際オレもえっ?って思ったもん。
物語の中盤で監督が志方まみに会うために手首切ったり宇宙人の格好したりして、エクストリームなことばっかをしてるから、だんだん現実感がなくなっていくんだよね。嫁さん(ハニー平野)も巻き込んで不倫相手に会おうとしたり、不倫の緊張感はあるんだけど周りの人たちがぶっ飛んでるから、なんか現実っぽくない、けど嘘っぽい訳でもないんだよね、ふわふわてゆうかファズィーな感じ。不思議な感覚でした。私小説AV万歳!!
一寸先は闇 映画「イレブン・ミニッツ(11 MINUTES)」感想
物語は5時から5時11分までの間を見ず知らずの人々の視点がどう折り重なっていくのかというリアルタイム・サスペンス!!
↓↓感想↓↓
よく都会では隣の部屋に住んでる人が何してるか、どんな仕事してるか、どんな顔をしてるのか、廊下ですれ違っても挨拶もしないのはけしからん。バカもん(波平)!!
みたいなのよく言うじゃん!?
みたいなのもよく言うじゃん!?
こういう意見をまとめたのがこの映画なの!!
つまり、見ず知らずの人の行動が間接的に自分の人生に影響を与えるし(ピタゴラスイッチとかファイナルディスティネーションみたいな)
するから死生観かわるよね!!
※程よくエロいです。ぎりぎりカップルで観れる程度
今、東京にいるということ。映画「モッシュピット」感想
リキッドルームに自分がいない事を悔やむが、「東京アンダーグラウンド」の一端に触れる歓びに変わる。
5月23日ユーロスペースにて「モッシュピット」を目撃した。ハバナイやネイチャー、おやホロについての予備知識はほとんどなく、web版の予告https://youtu.be/4IX0lP-OSr4を見ただけだったが、充分に楽しめた。
全体の構成も一見さんにわかりやすい。観客(もはや共犯者というほうが適切かも…)にフォーカスを当てているし、オープニングシーンがdommuneからというのも優しい。
そのせいか、プライバシーを掘り下げる部分が弱いかなとも思う、浅見北斗その人の凄味が伝わりづらくなってしまっていた。しかし、それを補って余りある熱量と「今、ここ(now here)感」が胸を打った。
あそこに行きたい。なんで俺はあそこにいなかったのか、そう思わせてくれた。ライブに行こう。
九龍ジョーが冷たい視線の先に視るモノとは?
九龍ジョーさんのメモリースティックの中には死の匂いが溢れている。それは川勝正幸さんのカルチャー評とは反対に位置しているように。
一歩引いて客観的に視るのでもなく、人々を扇動するでもなく、誰しも頭の片隅にある自分では直視できない(したくない)ような部分を代弁する。冷たくまとわり付くような感覚。水道橋博士が帯に書いているように「時代の最前列に座る男」という例えは絶妙だ。
また、本書は現代ポップカルチャーの教科書としても読める。大量のサーチワードが洪水のようにながれてくる。
鏡になってあげると大島薫が言ったように九龍ジョーは00年代の鏡なのだ。
- 作者: 九龍ジョー
- 出版社/メーカー: DU BOOKS
- 発売日: 2015/02/06
- メディア: 単行本
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